
そもそも「温泉」とは?
温泉というと、日本全国にあり温かくて親しみ深く身近なイメージを思い描きます。ところが、私たちが温泉と何気に呼んでいるものは、法律で認められた由緒ある天然資源だったのです。
では、どのような基準で温泉と認定されるのか、温泉の定義を簡単にお話しいたしましょう。
- 地中から湧出する水温が25度以上。
- 指定成分19種類の1つ以上が規定値以上であること。
上記2の条件をクリアしていれば冷たくても温泉と認定されます。
ぽかぽかした温泉のイメージからすると、ちょっと意外ですね。
泉質と効能

全国に温泉地は約3,100ヶ所、源泉地になると約28,000ヶ所もあります。
温泉は含まれた成分などにより色、匂い、味、肌触りなど、お湯の個性ともいえる多種多様な特徴があり、それを「泉質」と言います。
泉質を大別すると11種類に分けられ、その効能は冷え性の改善や美容効果に期待できるものなどさまざま。また、地域や源泉が違えば同じ泉質でも特徴や効能の違いが見られます。
※効能については年齢や体調、疾患などによる個人差があります。
| 泉質 | 効能 |
|---|---|
単純温泉 |
神経痛・リューマチ・外傷など一般的な適応症に効果的。※ (PH8.5以上はアルカリ性単純温泉) |
塩化物泉 (食塩泉) |
別名「傷の湯」。皮膚病や外傷に良いとされ、 高い保湿効果と温熱効果で血行を促します。 |
炭酸水素塩泉 (重曹泉) |
別名「美人の湯」と言われ皮膚病や外傷に良く、 やわ肌効果と保湿効果で肌がしっとりします。 |
硫酸塩線 (芒硝泉・石膏泉) |
動脈硬化・皮膚病・外傷に良く、飲用は糖尿病や便秘の改善に効果的。 湿疹・ニキビ・やけどにも良いとされています。 |
二酸化炭素泉 |
鎮静作用があるため、やけど・うちみ・ねんざなどに効果的。 |
含銅鉄泉 |
婦人病などに効果があり、飲用は貧血改善に良いとされています。 |
含鉄泉 |
婦人病などに効果があり、飲用は貧血改善に良いとされています。 |
硫黄泉 |
殺菌作用が高く皮膚病や外傷に効果があり、 飲用は便秘に良いとされています。 |
酸性泉 |
水虫や皮膚病などに効果的ですが、 刺激が強いため皮膚の弱い方は注意が必要です。 |
放射能泉 |
動脈硬化・痛風・糖尿病・自律神経失調症・リューマチ・神経痛などに効き「万病の湯」とも言われています。 |
含アルミニウム泉 |
皮膚を引き締める効果があり、皮膚病や眼病に良いといわれます。 |
※適応症とは・・・
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康促進
温泉の作用
なぜ、温泉に入るとスッキリしたり、気持ちがよくなったりと、いろいろな効果を得られるのか不思議に思いませんか。
この気持ちいい効果には、温泉そのものによる物理的作用と温泉地の自然環境などが影響し合い、心や体を癒し日常のストレスから解放してくれていたのです。ツルツルになった自分の肌を見て「キレイになったかも♪」と思うだけで、脳にとても良い効果をもたらします。
ちょっと待って!正しい入浴法
空腹時は胃液の分泌が減少し、満腹時は消化力が低下することから、どちらも貧血状態を招きやすいので控えましょう。 また飲酒直後の入浴は事故の元。必ず酔いを醒ましてから入るよう心がけてください。
入浴後の水分補給の必要性は知られていますが、入浴前の水分補給も忘れずに。
発汗による脱水の予防と温泉の成分を効率よく吸収するためにも、水分補給で血液の流れをスムーズにしておくことは大切です。
(水分が体内に吸収されるには15分くらい必要とされています。)
入浴前に体を洗い流すかけ湯は共同浴場での大切なマナーです。
また、かけ湯をすることで、湯温に体をなじませ脳貧血や心臓発作の予防と温泉成分の刺激から体を守ることができます。
肌に付着した保湿や美肌効果のある温泉成分は洗い流すと効能が薄れてしまうので、湯上がりは洗い流さない方がいいでしょう。
ただし、敏感肌などの場合は流すことをおすすめします。
入浴はエネルギーを消耗していますので、湯上がり後はしっかりと休憩をしましょう。
入浴回数と時間
入浴の回数は1日に1〜3回までといわれています。
せっかくの温泉だからと長湯や多すぎる入浴はのぼせや貧血の原因になるので気をつけてください。
- 42〜43℃の普通浴は10分程度。
- 35〜38℃の微温浴は20〜30分を目安に。
- 43℃以上の高温浴は5分が限界。
高血圧や心臓病、ご高齢の方はぬるめのお湯をおすすめします。
知っているようで知らなかった温泉用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
湯あたり |
湯治のため温泉へ入ったのに症状の悪化などを起こす、温泉の副作用。 |
湯疲れ |
お湯に浸かりすぎて疲れること。家庭のお風呂でも起こる症状。 |
源泉掛け流し |
源泉を循環、加水、加温していない源泉そのままを引き込んでいる温泉。 |
飲泉 |
温泉を飲むこと。※飲泉は強い刺激などがあるといわれ注意が必要です。 |
湯もみ |
お湯をかき混ぜて冷ますこと。もむことでお湯を柔らかくする効果もある。 |
日本三美人の湯
日本三美人の湯と言われている「和歌山県の龍神温泉」、「島根県の湯の川温泉」、「群馬県の川中温泉」、3つのお湯の特徴はどれもアルカリ性。角質を分解して肌をすべすべにしてくれることから美人の湯と呼ばれるようになりました。
美肌になれる温泉とは?
美肌湯選びに「アルカリ性の泉質は高ポイント」ということはわかりましたが、日本の温泉には美容効果の期待できるものは他にも多数あります。では、どのような泉質でどのように美しくなれるのか、泉質と全国の温泉を一部ご紹介いたしましょう。
【泉質】
「弱アルカリ性単純温泉」「アルカリ性単純温泉」
【泉質】 「炭酸水素塩泉(重曹泉)」
【泉質】 「硫酸塩泉(芒硝泉)」
【泉質】 「硫酸塩泉(石膏泉)」
【泉質】 「硫黄泉」
温泉ソムリエって?

皆さんは“温泉ソムリエ”を御存知ですか?
発足は新潟県の赤倉温泉。温泉の正しい知識と入浴法を身につけ、日々の入浴を楽しもうという遊び心に溢れた温泉の達人なのです。
現在、認定ソムリエは約1,400名。もちろん入浴法のアドバイスもしてくれます。温泉を選ぶ際、温泉ソムリエのいる施設や、ソムリエおすすめ温泉をポイントに探してみるのも面白そうですね。
知るほどに奥深い温泉。「温泉に行きたいなぁ」と思うときは心や体が日常のストレスから脱出したいとつぶやいているのかもしれません。
夏バテは暑さが落ち着くこれからにドドッとやってきて、温泉はベストシーズンの到来です。
こうなれば、とっておきの温泉を見つけて旬の味覚と自然を満喫してしまいましょう。
- 温泉百科
- ぐるっと日本温泉巡り
- help net
- 温泉ソムリエの温泉ガイド
- 環境省
- 法庫
- るるぶ「大分別府」P17
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