乱れてしまいがちな体のリズムを
正常にして快適な毎日を
日中に慢性的な眠気を感じることはありませんか? 逆に、夜になると眼が冴えて眠れなくなったり……。これは体内リズムや体内時計が正常にはたらいていないことが原因かもしれません。体内リズムは健康維持にとても深く関わっており、乱れると精神的にも身体的にも不調をきたしてしまいます。もしもあなたの体内リズムが乱れているのであれば、毎日の生活スタイルを見直して、今すぐリセットしておきましょう。
体内リズムとは?
体内リズムとは、サーガディアンリズムといわれる生物の体に備わっている昼夜をつくる1日のリズムのこと。夜更かしをしてしまったり、食事時間がバラバラになってしまうことで乱れてしまうことがありますが、光や温度などの外界からのに刺激よって修正される仕組みになっています。
この体内リズムがあることで、体は睡眠をとろうとしたり、血圧や体温をコントロールしたり、ホルモンを正常に分泌させるなど、生命活動に必要な機能をはたらかせています。
体の中にある時計!?
体内リズムは、時計遺伝子という遺伝子に制御されています。人間の体内リズムは、平均すると約25時間周期であるとされており、地球が1回転する時間の24時間よりもほぼ1時間長くなっています。この1時間を調整しているのが太陽です。人間は太陽の光を浴びることで、体内時計が外界のリズム(24時間周期)に調節されるようになっています。
朝、太陽の光は目から入り、視交叉上核から松果体という器官に信号が送られます。そして、松果体からは、時計ホルモンと呼ばれるメラトニンが太陽の光を浴びてから14〜16時間後に分泌。それによって、全身に夜が来たことが伝わり、体はリラックスして眠りやすい状態になります。このようにして、体の中にある時計は、朝に太陽の光を浴びることで夜に良好な睡眠を得ることができるように、体をコントロールしているのです。
腹時計も体内リズムに関与!?
夜になると、脳の体内時計は休息の指示を出しますが、夜遅くに飲んだり食べたりすると、消化器官が自分の体内時計を活動時間に変えてしまいます。さらにはほかの臓器の体内時計もそれによって活動時間に変えられてしまうことも。すると体は脳の体内時計の指示に従わなくなってしまい、勝手にずれてしまった各臓器の活動時間にまどわされ、脳が混乱してしまいます。
このような状態が長く続くと正常にはたらいていたはずの脳の体内リズムを司る機能が衰えていき、その結果、体内リズムが乱れてしまうのです。
乱れた体内リズムを戻すには?
体内リズムを正常にはたらかせるためには、規則正しい生活を送り、毎日健やかに眠ることがなによりです。そのためには、具体的にどうすればよいのかをご紹介しましょう。
●毎朝、同じ時間に起床し、朝陽をたっぷり浴びる
- 脳の体内時計を決まった時間にリセットする習慣を身につけます。朝起きたらすぐにカーテンを開け、朝陽を十分に浴びましょう。
●日中は活動的に過ごし、睡眠の質を改善
- 昼間に明るい所で活動すると夜、メラトニンの生成が多く促されます。運動をすることによって、寝つきも改善されます。
●毎日できるだけ他人とふれあう
- 人と会ったり話したりして社会のリズムに合わせることで、24時間の周期を感じやすくなります。家に閉じこもっていると不規則な生活になりがちで、太陽を浴びる時間も少なくなってしまいます。
●半身浴でゆっくりバスタイム
- ぬるめのお湯に長く浸かると、副交換神経の働きが優位になり、リラックスします。その後、安定した眠りにつきやすくなります。
●1日3回、規則正しい食事を!
- 1日3回、規則正しく食事をとることによって、消化液が分泌され、消化酵素がはたらき、腸が動いて腹時計が正しく整ってきます。また、体の活動にメリハリをつけ、体内リズムの規則性をリードするはたらきがあります。
●起きたらすかさず朝食を食べる
- 起きてから1時間以内に朝食を食べましょう。起きてからなるべく早く血糖値を上げることで、1日のリズムがつくりやすくなり、脳と腹の体内時計を同時にリセットすることができます。
●夜の過食はNG!
- 睡眠中に胃腸で消化活動が行われると、ぐっすりと眠りにつくことはできません。胃腸への負担を考えると、寝る1〜2時間前には、何も食べないのが理想です。とくに、夜10時以降にたくさん食べることは控えましょう。
体内リズムにまつわるギモン
- 体内リズムが乱れるのはなぜ?
- 体内リズムが乱れる原因は、朝の太陽の光を十分に浴びていないことはもちろん、ほかにもさまざまなことが考えられます。例えば、夜更かし、休日の寝だめ、朝の二度寝、1時間以上の昼寝(仮眠を取るなら30分以内で短かめに)、1日3度の食事のタイミングのずれ、夜10時以降の過食などです。
- 体内リズムが乱れたらどうなる?
- 夜遅くまで明るい場所で夜更かしをしていると、脳がまだ寝る時間ではないと勘違いし、夜を伝えるメラトニンも分泌されません。その結果、体内の指示が来ないためにリズムが崩れていきます。こうして体内リズムが乱れた状態が続くと、不眠や昼間の眠気、昼夜逆転などが起こります。また、自律神経のはたらきに乱れが生じ、血圧も下がらず高血圧や心臓病の危険性が高まってしまいます。さらに血糖値を調整するホルモンであるインスリンの分泌が悪くなり、糖尿病の原因となってしまうなど、さまざまな病気につながってしまいます。
現代ではそのようなリズム異常から、睡眠障害のほか、うつ病や不登校などの社会問題にまでつながるケースが増加しており、体内リズムはたいへん重要視されています。 - 太陽の光って、日焼けのもとじゃないの?
- 確かに太陽の光(紫外線)は日焼けのもととなります。しかし、実は健康な体に必要不可欠なものですので、まったく浴びないということは健康上よくありません。ただし、浴びすぎるとシミのもとにもなるので日焼け対策(UVケア)は常時必要です。
- 体内リズムが狂うと太る?
- 「お腹が空いた」、「お腹がいっぱい」という感覚は、脳の視床下部にある摂食中枢と満腹中枢が刺激されて起こります。毎食決まった時間に食べていると、そろそろ食事だなというタイミングで脳は空腹を感じ、胃腸は消化酵素を分泌してはたらく準備をするので、消化吸収がよくなります。しかし、食事のタイミングがずれて体内リズムが狂うと、この感覚が鈍くなってしまいます。また、夜型の生活をしていると、太りやすい時間帯にたくさん食べることになり、翌朝は食欲がないので抜いてしまうといった、より太りやすい食生活のバターンになってしまうのです。
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