COPDとは、慢性閉塞性肺疾患のことで、ヘビースモーカーや長年煙草を吸い続けている人がなりやすい肺の生活習慣病です。
あなたは煙草を吸っていますか? また、身近に煙草を吸う人はいますか? 煙草は「百害あって一利なし」とよく言われます。煙草が原因となる病気のひとつ、COPDについて学んでみましょう。
COPDってどんな病気?
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、煙草の煙などの有害物質を長期間吸いこむことによって起こる肺の炎症性疾患です。
患者の9割以上が長期喫煙者のため、「煙草病」とも呼ばれます。中高年層がなりやすい病気ですが、日本では高齢者での発病も増加しており、「平成21年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、死因の第10位となっている疾患です。
肺は、呼吸によって酸素と二酸化炭素の出し入れをする器官です。煙草を吸うことで気道が炎症を起こし、酸素を取り込む働きをする肺胞が破壊されていくのがこの病気の特徴。それによって空気の出し入れがしにくくなり、息切れが起こるのです。
どんな症状があらわれる?

よく見られる症状は、息切れです。ほかには、呼吸困難や慢性的な咳や痰など。喘息の症状とよく似ていますが、安静にしているときには起こりにくい点が喘息との違いです。
そのまま放置していると、呼吸困難が悪化したり、炎症が全身にまわったり、栄養障害や筋力の低下、心疾患や脳疾患の原因、骨粗鬆症、抑うつ、糖尿病、睡眠障害、貧血などの疾患につながることもあります。
この病気の怖いところは、一度破壊された肺の細胞は再生しないため、病気がどんどん進行してしまう点。治療法は今のところありません。そのため、予防が重要な病気です。
受動喫煙の影響はある?
COPDは喫煙者だけでなく、受動喫煙した人もなる可能性があります。また、煙草の煙だけで起こる病気ではなく、大気汚染も原因のひとつとされている病気です。空気の悪いところで長期間暮らしていたり、塵埃や化学物質などを扱う職業の人もなる可能性があります。
身近な人がヘビースモーカーの場合など、煙草の副流煙を吸ってしまう機会が多い人は、自分が吸わないからと安心せずに、なるべく受動喫煙の機会を減らすようにしましょう。
煙草は美容の大敵!

煙草は、COPDや肺がんといった肺の病気だけでなく、全身に悪影響を及ぼします。心臓病や脳卒中など、命に関わる病気も煙草が原因のひとつ。また虫歯や歯周病なども、煙草が原因になる場合があります。
大きな病気に備えて禁煙するのはもちろんですが、一見関係なさそうな体の不調も喫煙が原因している可能性があります。それほど、喫煙によって血液の流れが悪くなるのは、体にとってよくないことなのです。
とくに注意したいのは、煙草による老化。煙草を吸うと毛細血管が収縮し、血流が悪くなるので、シミやシワができやすくなったり、顔色がくすんだり、抜け毛が増えたりします。美しさを意識する女性にとって、煙草は大敵。お金をかけて肌の手入れをしていても、1本の煙草で台無しになってしまうこともあるのです。
Q&A
| 家族にヘビースモーカーがいます。私は煙草を吸わないのですが、ときどきひどい咳が出ます。これはCOPDの前兆でしょうか? | |
| 動いているときと休んでいるときでは、咳が出やすいのはどちらですか?喘息は安静にしているときに出やすいのですが、COPDは動いているときに咳が出たり、段々と症状が悪化したりします。 COPDはスパイロメトリーという装置で診断することができます。気になるときは、早めに呼吸器系の病院で検査を受けるようにしましょう。また、胸部エックス線や心電図でも診断できる場合があります。 |

| COPDはどんな人がかかりやすいのですか? | |
| 2000年の調査では、40歳以上の8.6%の人がCOPDだというデータがあります。もっとも多いのは70歳以上。喫煙による生活習慣病のひとつのため、若い人よりも喫煙歴の長い高齢者に多く、若い人の場合はかなりのヘビースモーカーがかかりやすい病気といえるでしょう。 |

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