血圧の仕組みを知ろう

私たちが日頃、喜んだり、緊張したり、イライラするたびに血圧は変化をします。「頭に血がのぼる」などといいますが、本気で腹を立てたときや興奮をしたときなど、こめかみの辺りにドックンドックンと血液が流れるのを感じたことはありませんか?これこそが血圧が上昇しているときの状態なのです。
血液の流れが血管に与える力を「血圧」といいます。心臓が収縮して血液を送り出すときを「最大(高)血圧」=収縮期血圧、心臓に血液が溜まるときを「最小(低)血圧」=拡張期血圧といいます。よく聞く呼び方として、最大血圧を上、最小血圧を下と表現することが多いでしょう。
血圧の状態から、血管、心臓、自律神経などの機能状態を推測することができます。たとえば、血圧を高い状態のままにしておくと、心臓病や脳出血などの病気を引き起こすリスクが高まります。しかし、自覚症状がない場合が多く、健康状態を知るバロメーターとして血圧測定は欠かせないのです。
最近では、家庭で気軽に血圧を測れますし、フィットネスクラブなど施設に血圧測定器が設置されるようになり、医療機関に行かなくても自分で血圧をチェックする機会が増えています。分類表を参考に自分の血圧状態がどこに分類されるか確認してみましょう。
| 分類 | 収縮期血圧(最大)mmHg | 拡張期血圧(最小)mmHg |
|---|---|---|
正常血圧 |
130未満 | 85未満 |
正常高血圧 |
130-139 | 85-89 |
I高血圧 |
140-159 | 90-99 |
II高血圧 |
160-179 | 100-109 |
III高血圧 |
180以上 | 110以上 |
※日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2009」より
血圧の数値は繊細で様々な影響や時間などにより上下します。寝ている間は血圧が低く、朝の目覚めとともに上昇を始め午後にピークを迎えます。
血圧を測定する際は、ちょっとした運動や緊張にも変動するため、安静にしてから測りましょう。また、測定前にカフェインやアルコール、タバコの摂取は血圧を高くしますので、測定前は控えることが肝心です。
高血圧はなぜ怖い
高血圧は健康のために良くないというのは何となく知っていても、何が問題で、なぜ怖いのか具体的に知らないことも多くあります。高血圧がどういうものなのか、基礎知識から理解を深めてみましょう。
高血圧の恐ろしさは合併症にあります。高血圧を放置しておくと動脈硬化が進み心筋梗塞や脳梗塞など、血管系の成人病を引き起こすリスクを高めます。いま日常生活に支障がない人でも高血圧を放置しておくと、将来大きな病気を引き起こしかねません。

高血圧はほとんど自覚症状がないため病気の重症化が進み、自覚症状が表れたときには生死に関わる場合も少なくありません。こうした怖さから高血圧はサイレントキラー(沈黙の殺人者)とも呼ばれているのです。
高血圧の予防と対策
高血圧の要因は食生活やライフスタイル、または遺伝によるものが大きいと言われています。危険因子を取り除く規則正しい生活を送ることが、高血圧のリスク回避につながります。

肥満になると血流が増えて血圧の上昇を招きます。そして血圧を上げるだけでなく心臓や血管に大きな負荷をかけてしまいます。標準体重を守る生活習慣を身につけて、日常から危険因子を遠ざけることが大切です。
酸素をたくさん使う有酸素運動は、長期間繰り返し続けると血圧を下げる作用があります。一般的に、運動習慣のない人はある人よりも血圧が高いことが分かっています。
高血圧の予防に、ストレスはなるべく早く解消して心身とも、リラックスした状態に持っていくことが望ましいとされています。音楽やアロマテラピーなどでリラックスした状態をつくることは血圧の安定に有効です。
寒さは血圧を上昇させます。高血圧の人は、冬の寒さや急激な気温の変動を避ける注意が大切です。部屋ごとの温度差をなくすことや、入浴時の熱いお湯など温度差に気をつけましょう。
血圧は健康管理をすることが大切ですが、めまい、耳鳴り、頭痛、息切れなど、少しでも異常を感じたら専門医のもとで検査を受けましょう
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